ウォール街は批判されるのに産油国の資産家は批判されないのは何故か?
サブプライムバブルが崩壊し、2008年9月にリーマン・ブラザーズが破綻すると失業率は
10%に迫り、19歳から20代前半の若者の失業率は4割を超えた。
米国市場のその後の回復でAIGに投入された公的資金は完済されたものの、これが「グローバル資本主義」のモラルハザードを象徴する事件であることは間違いない。
その一方で、世界にはさらに巨大な経済格差がある。だが不思議なことに、それについてはほとんど問題にされることはない。
■高級スポーツカーを導入したドバイ警察
ドバイはアラブ首長国連邦(UAE)のひとつで、1980年代に大型港湾を備えた経済特区と近代的な空港、フラッグキャリアとしてのエミレーツ航空などのインフラを整備し、2000年代に入ると中東における商業・貿易の中心として、さらには金融センターとして空前の繁栄を謳歌した。
世界一の超高層ビルであるブルジュ・ハーリファや“7つ星ホテル”バージュ・アル・アラブなど、ひとたびドバイに降り立てばそのゆたかさは一目瞭然だが、それに加えて今年4月、ドバイ警察がイタリアの高級スポーツカー、ランボルギーニをパトカーに導入したというニュースが世界を驚かせた。そればかりか、“ランボルギーニ・パト”が大きく報道されたことで気をよくしたドバイ警察は、フェラーリ、アストンマーチンと次々とスーパーカーを導入し、ついには世界でもっとも高価なブガッティヴェイロンの“16.4スーパースポーツ”の採用も決めた。2010年に時速431.072kmの最高速を計測し、ギネスブックの量産車世界最高速記録に認定されたこの車の価格は日本円で約2億円という。
何カ月か前の新聞に、中東の産油国に招聘された欧米人サッカーコーチの嘆きが掲載されていた。
若いサッカー選手は、有名になって成功するために必死に努力する。しかしこの国ではサッカーチームは王族の持ち物で、プレイが気に入られると褒美が与えられるのだという。
サッカーコーチはこう語っていた。
「彼らの自宅の車庫には(王族からもらった)フェラーリが何台も置いてあるんだ。
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ウォール街の所業のなかにはたしかに道義に反するものがあるが、大手金融機関の幹部となって年収数億円を稼ぐ立場にたどり着くには激烈な競争を勝ち抜かなければならないのもたしかだ。
ウォール街のホームレスをゴールドマンサックスに連れていっても、いきなりビッグディールができるわけではない(だからといって高額報酬を正当化するわけではないが)。
だが一部の産油国に生まれれば、能力に関係なく誰でも無条件で大金持ちになれる。どちらがより理不尽で道義にもとる「格差」なのかは考えるまでもないだろう。
■「主権独立」と「内政不干渉」では解決不可能な現実
ウォール街の高額報酬にアメリカ人が激怒するのは、金融機関がアメリカの会社で、その社員が「自分たちと同じ」アメリカ人だからだ(実際には外国籍の社員も多いが)。それに対して中東の産油国に住んでいるのは「自分たちとはちがう」ひとたちで、彼らがどれほど恵まれた
生活をしていようが、自分たちとは直接の関係がないように感じる。
ひとは自分の「なわばり」についてはものすごく敏感になるが(だから領土問題はあれほどこじれる)、「なわばり」の外の出来事には概して無関心で、シリアで化学兵器が使用されたことも、ドバイでランボルギーニのパトカーが走っていることも、日々のニュースのひとつにすぎない。
こうした傾向をさらに助長するのが近代の「主権国家」というシステムだ。
中世のヨーロッパは日本でいう戦国時代の状況で、いつまでたっても“天下”が統一されないまま多数の国が覇を競っていた。そのうえカトリックとプロテスタントのあいだで宗教戦争が始まったことでヨーロッパ全土を「帝国」として統一する望みは絶たれ、このままでは延々と無益な殺し合いがつづくほかないことが誰に目にも明らかになった。
こうして1648年に、30年戦争の講和条約として、ヨーロッパのほとんどの大国が参加するウエストファリア条約がドイツのミュンスターで締結された。この条約によって、対等な
「主権」を有する相互に独立した諸国家が(主権独立)、国内の統治を他国から干渉されないこと(内政不干渉)を条件として、「国際秩序」を形成する時代を迎えることになったのだ。
現代社会も、基本的に、300年以上前のこの「近代」の枠組みのなかで動いている。だが急速なグローバル化の進展のなかで私たちは、「主権独立」と「内政不干渉」の原則だけでは解決不可能な現実を突きつけられることになった。
その象徴がたとえばタックスヘイヴンで、(内政不干渉の原則に立てば)民主的な国家がどのような税制を採用しようが自由なはずだが、これを野放図に認めてしまうと他国の税収が大きな打撃を受けるので、大国連合(OECD)が小国の税制に「内政干渉」することが当然だと考えられるようになった。
だがヨーロッパ内部でもオランダやアイルランドのように経済振興策として“タックスヘイヴン税制”を採用するところがあり、またイギリスのように他国の税制を利用した企業の税逃れを批判しながら、自身は自治領や旧植民地をタックスヘイヴン化してグローバルな金融ネットワークを構築している国もある。
いずれにせよ、単純な「主権独立」と「内政不干渉」の原則だけではこの難問を解決できないのは明らかだ。
※まだまだ続きますが以降、割愛します。
◎執筆者/橘 玲(作家)
「石油資源を共有にして世界の貧しい人々に分配せよ」
「虚飾に満ちたドバイのゆたかさを目にすると、「近代」が生み出したとてつもない矛盾に
思わず考え込んでしまう。そしてこの「格差」を解消する方途を、私たちはなにひとつ持っていないのだ」
これが結論なんだと
原油と物々交換で。
ランドクルーザー200を売りまくってるじゃないか。
日本車でベンツSクラスやBMW7シリーズのライバルはランクルだけ。
でももう少し付加価値をつけて高く売るべきだよな。
例えば対人地雷を踏んでも乗員が怪我ひとつしない装甲とか
対小銃弾程度なら持ちこたえる側面・後ろ側の防弾ガラスとか
トヨタ純正のオプションにするとか。
ランクルの販売台数なんか微々たるもんだよ。
同種の中では多いほうというくらいで、あっちの
富豪も今や普通の超高級車に乗ってる。庶民の
間では日本車が人気だけど。
でいいのかな?
中身より字数で原稿料もらうからじゃない?
既得権益守るに決まってるじゃん
湾岸戦争のときの日本の拠出にも感謝しなかった。
だが東日本大震災の時は日本に援助した。
同情からではない。
日本市場がシュールガスに逃げること。原発再可動で日本市場がしぼむことを恐れてのことだ。
どちらがより理不尽で道義にもとる「格差」なのかは考えるまでもないだろう
自分がアラブの大富豪の一族じゃないのが理不尽な格差とか思う奴
本当にいたら手紙くれ
石油が出れば
無条件で金持ち
女はこういう考え方するんだろうか?
男ではあんまこういうこと言う奴見たことがないな
2ちゃんを見てると男も王子様ならぬ公務員でそれを言ってますが
実際にはその金持ちが税金のほとんどを払ってるから、
文句言うにしても他の理由にしたほうが説得力が出るとは思うが
だから何十年か前にえらい王さまが、金融センターになるようあれこれ政策して
それが当たって今の姿になった
「能力に関係なく無条件で」とか、そんなことねえ~よ
地下資源さえありゃ無能でも金持ちなら、北朝鮮はいまごろドバイみたいになってら
同じ経済水準の消費者が大量に居た方が維持しやすいからでしかない。
絶対正義でもなんでもないだろ。世の要求に応じてるだけ。
キリスト教でも仏教でも普通はそうだ。
ルサンチマンなどと言われてもおかしいものはおかしい。
予定説とか強欲を認めるキリスト教はカルト。
電気自動車が走るための電気を作るには火力発電の燃料に石油が必要だし
水素エンジンの燃料の水素を作るためには天然ガスが必要だから
電気自動車も水素自動車も何の解決にならないよ
火力でしか電気が作れないとでも思ってるのw
じゃあ福島事故のおかげでもう原子力発電はできない日本で、どうやって火力発電以外で電気作るの?
太陽光発電や風力発電とかで作るとかいう頭お花畑なことは言うなよ?w
技術は進歩していて
最新の火力発電にするだけで燃焼効率は劇的に良くなり
化石燃料消費量は少なくなる
北朝鮮に原発を作って超伝導で送電すればいいww
すでに超伝導ケーブルは実用 住友から買える
金持ちの道楽こそが実は経済を回しているんだよ
経済格差を少なくすると金回りも平坦なものになる
↓
石油が必要で中東から買う
↓
中東は日本人から金をもらい世界中の贅沢品を買う
結局、中東の富の半分は日本人が必死になって働いた結果の富
えーんだが、わるいんだが知らないが
それでも、うまいものは食えるようになっただろ
とりあえず我慢しとこうぜ、あっちみたいに広大な国土がねえ
テント生活に戻る
まだ石油を化学的に合成できないの?
重油と軽油とガソリン混ぜりゃ誰でも作れる。
クマリン抜くとか細かい話を除けば。
石油の化学的な合成の、その原料を何にするんだよ。
ただの燃やす物の原料だぞ。よーっぽど安価な原料でなきゃペイしない。
アルコールを原料にすればいいんじゃね?
二酸化炭素と水から光合成できれば理想的だが。
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コメント
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コメント (1)
産油国内では少なくとも石油利権の独占について批判されてるよ
だからポーズだけの反イスラエル反アメリカで注意をそらしている
韓国の反日や、安部内閣の強気外交と同じ