東芝社員がパワハラの実態を日経にリーク。10時間超の音声データの中身とは
「ぜひ会って話がしたい」8月上旬、調達部門で働く課長(50代前半)から、社内で横行するパワハラの実態を告発したいと連絡が入った。
指定された場所に出向くと、人目をはばかるようにICレコーダーを手渡された。その課長は、日常的に上司からチャレンジを強要されていた様子をICレコーダーに録音していた。そこには、日本を代表する名門企業で行われていたとは信じられないような、生々しい罵詈雑言が残っていた。録音データを基にその一部を再現する。
~~以下は録音データを再現~~
静まりかえった会議室。資材の調達部門で行われた会議の模様が録音されている。課長が報告しているのは、調達のコスト削減目標に関する進捗状況だ。期初にカンパニー社長が出席する会議で目標を掲げる。だが、その目標額は課長が考える現実的な数字に、上司から強要された「チャレンジ分」を上積みしたものだ。達成の見込みはほとんどない。
そこで課長は、当初より目標額を低く再設定した計画を作り直し、会議の場で報告していた。突然、課長の報告を聞いていた上司が苛立った声を上げた。
上司:「すぐにそういう風に話をすり替えるから困るんだよ。だましているんでしょ」
課長:「(当初目標の達成が)できないということでやり直しました」
課長は焦りから上ずった声で答える。
上司:「できないから変えたんでしょ。そんなこと誰がオッケー出したの」
課長:「7000万(円)できないので・・・」
上司:「それじゃあ、全然宿題の答えになっていない。話になんないよ」
課長:「……」
上司:「黙ってたら分からない。“施策”として、少なくともあれとあれを出してくるという話でしょ。出てないことはどう説明するんですか。数字がなきゃ、計画だけどうこういうのは、はっきり言って時間の無駄です」
「施策」に次ぐ「施策」の無限ループ
「施策」とは、チャレンジで掲げた数値目標を達成するための事業計画を意味する、東芝の社内用語だ。チャレンジ目標を達成するために、「何度も新たな施策を出すことを求められた」とこの課長は証言する。
ただ、調達部門の場合、相手企業との交渉が必要なため、施策を実現できるかどうかはすぐには分からない。計画通りに進まなければ、上司から別の施策を出すように強く求められる。「この無限ループで、頭がおかしくなりそうだ」。この課長はため息交じりにこう語った。
録音データには、次第に激昂していく上司の様子が残されていた。
上司:「何をやっているんですか。いい加減にしてくださいよ。何ですかこれ」
スピーカーからの音声がひび割れるほどの大声で罵倒する上司。怒鳴り声の合間には、ドンドンと激しく資料で机を叩く音も録音されている。
上司:「全然話になってないって。何人(部下を)出して、いくら稼いでいくらになる。残りの7000万はこうやって出します。そういうのを出してこいよ。それが施策でしょ。(カンパニー社長が出席する)会議でテーマ(施策)はあります、(チャレンジ目標の達成は)できますと言ったでしょ」
課長:「やりますとまでは言っていません」
上司:「ダメです。そんな言い訳は通用しない。あの場でできますと言ったぞ。ああいう資料を作ってできませんってことなのか」
課長:「がんばります、とは言いましたが…」
上司:「あの場(会議)で『がんばります』って言ったことはイコール『やります』という意味ですよ。そうなってるじゃない。
じゃないとあの会議は何のためにあるんだ。そんな話は通用しない!数字を落とす(達成できない)のはあり得ない!」
課長:「実力不足でできなかったんです」
上司:「やるって言ったのに今さらナニ言ってるの。結果は結果。あんたが自分で(カンパニー)社長に対して、数字を落としたと説明してこいよ」
~~録音データはここまで~~
突き放すかのような上司の言葉で、この日の会議は幕を閉じた――。
今年7月、東芝が委託して第三者委員会がまとめた調査報告書には、「社長月例」と呼ばれる会議について触れられていた。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/082700031/082800003/
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2012年9月の社内会議。佐々木則夫・元社長は現場に3日間で120億円の営業利益の改善を強く求めた。常識的に考えれば、実現が不可能な指示であるのは間違いない。だが、社長月例で決まったチャレンジ目標は、カンパニー、部、課へと落とし込まれ、それが必達目標として、個人にのしかかることになった。
先の課長は「チャレンジはかつて『可能ならがんばろう』という意味合いだった」と証言する。それが必達目標へと変貌し始めたのは、2008~09年ごろだった。
「私はチャレンジという言葉を使った覚えはない」
第三者委員会の報告書公表に合わせた会見で、田中久雄・前社長はこう強調してみせた。だが、録音データは、田中氏の出身母体である調達部門で、田中氏がまさに社長を務めていた時期に行われていたパワハラ会議の模様だ。
この課長は「値下げ交渉が難航すると思っていても上司に『この施策にコミットするんだな』と詰め寄られれば、『がんばります』としか言えなかった」と唇をかむ。その結果、調達する部品の検収時期を翌月以降にずらすことで、コストとして計上する時期を先送りする「検収シフト」という手口を多用した。だが、それは足元のチャレンジ目標を達成したように見せかけるためだけの弥縫策に過ぎない。
10時間以上に及ぶ録音データの中には、特定の社員を嘲笑するかのような発言も残されていた。他の社員への見せしめのため、成績が悪い社員の席を空いている会議室へ強制的に移動させるような措置が取られることもあったという。
「あと少しで異動になるので、それまでは耐え忍びたい。けれど、別の部や課もここと同じような状態。東芝社内はどこもかしこも地獄だらけですから」
この課長はそう言うと、寂しそうに笑った。
一流企業と言われるところがこれなんだから、他の企業なんて言わずもがなじゃないか?
>>8
体育会系の軍隊式だな、不合理で不合理を押しつぶす系
指揮系統が明確で上司の命令が絶対なのとは話が違うよこれ
現代のガチな軍はシステムとして合理性が必要になってきてるけど、日本はとにかくその手のシステム構築が苦手という伝統
>>15
利潤を求める民間企業が不合理な精神論に依存したらダメ。
かといって過度な合理主義もダメ。これもある種の合理主義の先鋭化の成れの果て
軍隊なら自分の命が犠牲になる、では民間企業では?
過労死すかね
でもそれは国に殉じた戦死と違って
敬意を表してくれる人はいない
まじ出来ないなら辞めてほしいわ
これくらい言われて当たり前
むしろ自分の無能に早くきずいて会社変えろ、な
何故か変換できないを仕込むとかやるな…
まあ、旧日本軍の作戦会議と同じような光景だな。
作戦参謀 「なぜ、あの地を攻略できなかった?」
前線指揮 「何しろ、敵の守備が非常に堅固でして…」
作戦参謀 「それが言い訳になると思っているのか!? どうして死ぬ気でコトに当たらなかった?」
前線指揮 「もちろん、全員死を覚悟して攻撃しました」
作戦参謀 「バカもん!! オマエはおめおめとこうして生き残っているだろうが!」
ま、普通に無意味な会話ですな。
これが米軍だと、こうなる。
作戦参謀 「頑張ってくれたようだが、失敗したな。」
前線指揮 「申し訳ありません。敵の陣営は予想を上回るものでした。」
作戦参謀 「ま、予想はハズレることもあるからな。ただ、次の攻略指揮は、他の者になる。ご苦労だった。」
目標を達成させる施策を吟味せずにできるならやりきれでは上司なんて要らない
どの道、経営者が中間管理職に責任転嫁してる状況だし。
必達扱いはチャレンジじゃないwwww
目標は必達でないといけない。あほくさ
冷蔵庫からアイロンと何から何まで
東芝製なんだけど
ショックだな…
こういう企業は家電でもつくっていればいい。
当然、消滅路線だから、社内の英語公用化を含め、改革が急務だ。
しかし、社員は変われ無いから「地獄だ」と叫ぶ。
で、ほっとくと会社自体が消滅してしまう。
>数だけ帳尻合わせりゃいいんや!
>その都合は現場で何とかしろ!
中国の経済政策、5か年計画の発想だわ
真っ先に社長をクビにするべきだったな
日本は社長をクビにする手段がない。ww
大企業の社長をクビしたいのならば「ハゲタカ」を認めるしかない。
でもそれは嫌なんだろ?じゃあ我慢しとけ。
本来の仕組み
経営者無能→業績下がる→株価下がる→投資家が口を出す→経営者交代する→業績が改善する
日本の仕組み
経営者無能→業績下がる→株価下がる→政府・日銀・年金が買い支える→無能体制は維持される→業績下がる
村上ファンドやホリエモンってのはムカつく存在だけど公益にはなっていたんんだな。
こういう北朝鮮みたいな絶対体制を望んだのは日本人なんだからしょうがない。
是正したいならば、村上ファンドでも応援しろ。w
動機・プレッシャーも機会も姿勢・正当化も全て揃ってるwwww
企業の体質として残ってるから上を捕まえただけじゃ終わらないよ。
儲けてる会社は、意外にダラい。
逆に細かい重箱の隅をつつかないといけなくなった時点で
その会社の賞味期限は切れてる
これが本質だと思う
大人語で「困難であり、より一層の努力が必要」とか言い換える。
公安系の公務員だって上司に「できません」は禁句だろ。
いつもと同じようになるだけ。それが日本の伝統。
引用元:http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/bizplus/1440985094/
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コメント
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コメント (17)
こんなの当たり前だろと言っちゃうのが大勢いるから諸外国に追い越されどんどん差を付けられたんだよいい加減気付け
なぜ日本の会社は企業規模にかかわらず、出来ない数字と判りながら
必達目標にするんだ?
成長していく前提じゃないと、資金繰りに行き詰まるからやで。
現状維持では、銀行も株主も相手にしてくれんw
最後のコメント、どういう意味?笑
言葉が滅茶苦茶で理解不能。
私は東芝の2013年期末配当を1単位だけではあるが得ていた個人の株主だが、
この文章を見て腹が立った。 下にチャレンジ!と強制するなら
お前ら重役と組織は更に高いレベルでチャレンジして「結果を出せ」
13年から今年の中間期末配当も変動が無かったぞ!この会社は。
チャレンジして結果出して株価も配当も上げて見せろよ!チャレンジしろよ!!
それも出来ないのに下や中間管理職に負担を押し付けるな!
ははは
Hマークの自動車会社も同じだぞ
社畜らしくて微笑ましいじゃないか
罰金取られるわけじゃあるまいし
富士ソ・・いやなんでもない
東京の会社揶揄するのに関西弁使うなよ
体育会系ってマジで日本のガンだな
ここの株主は代表訴訟しないの?
いかにも日本らしい慣行で気分悪い。
もうさ、本気で一回日本滅びれば?と思う。
この人は怒鳴られすぎて思考停止してるな。臆病になっててうまく反論できないし、怒られたことを引き釣りうまい手を考えられない。
こういうのは上司も巻き込むのが基本。上司との仲も良くなさそうだな。
また上司も無理難題を押し付けてるのをわかってるだろうし社長もそうだろうな。
目標はあくまで目標だし。問題はどうやって達成して、達成できない場合はさらなる方法を模索する。
まあどっちもどっちやな。アホらし。利益は一日にしてならず。相手の会社があって個人があって一緒に成長していくことで利益が出る。
今のトヨタとか東芝や他のメーカーもそうだけど派遣や海外生産やるのはいいけど取引先も成長してないところはいずれ痛いしっぺ返しにあうだろうな。
「軍隊式」ですらない
軍隊では
「上官は自分の出来ないことを部下に命令しない」という
不文律つか暗黙のルールがある。
もし自分でも不可能なことを押し付ける時は
「命令」じゃなく「頼み」
もちろん命令としては出来なくはないが、
それを乱発してると最後には背中から撃たれる状況になる。
この記事が真実だとして、ここまで告発者の情報を書くと社内で特定は容易だよな。
ここまで告発者の情報が出るとは、告発者も考えてなかったんじゃないかな。
リーク元に対しての記者の倫理観に疑問を持ってしまう。
東芝クラスの規模になったら一次産業から
最終工程まで全部自分でやればいいんでないの?
この手のノルマを達成するのに介入できない外部を
関わらせるから無理がでるんやろ
東芝一社で無理なら他社と合弁で子会社作って
共有するとかリスク分散やで