次の金融危機は「世界規模の通貨危機」が引き金となって発生する。
何世紀にもわたって、国際貿易には通貨の問題がつきまとってきた。グローバリゼーションが拡大しても、この問題の緊急性は少しも減じていない。
経済学者ロバート・トリフィン氏が指摘したジレンマは、一度でも市場のムードの大きな変化が生じれば、世界規模の通貨危機が発生しかねない、というパワフル、そして驚くほど今日的な警告なのだ。
スコットランド出身の哲学者で経済学者でもあるデビッド・ヒュームは、1752年、根本的な問題を指摘した。世界全体での輸出の総量は常に世界全体での輸入の総量に等しいが、国家単位では、慢性的な貿易赤字を抱える可能性がある。ヒュームの時代には、貿易赤字国は海外からの財の対価として金を輸出していた。今日、債権者は赤字国の通貨を大量に受け入れなければならない。
ヒュームは、自由市場によってこうした不均衡は是正されると考えていた。今日で言う、通貨切り下げだ。これによって輸出は増加し、輸入は減少し、金は戻ってくる。だが、貿易赤字につながる経済パターンは驚くほど頑固なことが分かっている。輸入側が、自分たちのライフスタイルの対価を支払う方法を見つけられる限り、その傾向は持続する。
金が底をつくか、債権者がついに匙を投げてしまえば、債務不履行はほぼ避けがたくなる。こうした国家の財政破綻は通常、世界経済にわずかな影響しか与えない。だが、常にそうとは限らない。
トリフィン氏が1960年に指摘したように、債権者がグローバルな準備通貨(つまり貿易の対価として喜んで受け取られ、ほぼあらゆる場所で貯蓄のために一般的に使われている通貨)に対する信頼を失ってしまえば、その影響ははるかに深刻になる。
準備通貨からの逃避が発生すれば、世界の貿易体制は混乱に陥ってしまう。ベルギー系米国人の経済学者トリフィン氏の時代と同様、準備通貨は今日でもやはり米ドルである。トリフィン氏が理解していたように、ドルは最後の審判の日まで安定を維持するだろう。外国人は今後も、より多くの米ドルを蓄えようとするだろう。グローバルな準備通貨を保有していれば円滑な貿易が可能だからだ。だから彼らは、喜んで米国の貿易赤字を補填してくれる。
だが、米国が世界中にドルをバラまけばバラまくほど、ドル保有者は米国の信用力を疑うようになる。経済学者たちは、ドルに対する渇望とドル保有に伴う危険の共存を、「トリフィンのジレンマ」と称した。当時フランスの経済財政相だったバレリー・ジスカールデスタン氏は、これを、「(米国の)常軌を逸した特権」と呼んだ。
それ以来、米国はその特権をおおいに活用している。グラフ(tmsnrt.rs/2rPeJRw)が示す通り、米国のネット対外投資ポジション(基本的には、米国から投資されたドルの市場価値から米国に融資されたドルの価値を引いたもの)が初めてマイナスになったのは1988年である。若干の変動があった後、確固たるトレンドが始まった。2016年までに、米国の貿易赤字は世界のGDPの11%前後にまで達した。
つまり、膨大なドルの価値がリスクに晒されているということだ。だが、こうした展開は意外ではない。世界銀行によれば、国際貿易が世界のGDPに占める比率は1960年の17%から、今日では45%に達している。「トリフィンのジレンマ」の一方からは、こうした貿易の増大により、米国外で保有されているドルが増加することが分かる。他方は、この状況においては通貨危機が非常に破壊的なものになることを示している。
米国の何かしらの無責任さや傲慢さのせいで、中国政府が我慢の限界を超え、膨大に蓄積したドル建て資産の一部を売り始めたら、どうなるだろうか。他国もこれに倣い、相対的に安全だと思われている通貨に殺到するだろう。すると、日本やスイスといった国に政治的な不満が生まれる。資本移動が制約され、国際貿易がしぼんでしまう。
(中略)
最終的には、金融に関する重要な問題はすべて、政治的な解決が必要だ。損失を割り当て、信頼を回復するだけの権威を持っているのは各国政府だけだからだ。だからこそ、国際的な金融問題の解決は、特に難しいのである。介入してくれる世界政府が存在しないからだ。
準備通貨としての米ドルの地位は、度重なるショックにも、また相次ぐ政権の放漫財政にも耐えてきた。だが、トリフィンのジレンマが、現実的な危機に転じれば、政治的な空白に近い状態のなかで、なぜドルがグローバル経済を支えることが可能だったのか、誰もが不思議に感じることになるだろう。
引用元:http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/bizplus/1495974379/
昔はお金の価値は金で決めていた。金は限られた資源だから。
そういう意味では日本列島の神配置と人口減少が共に有利に働く
ビットコイン買っとけってことか
もう今年だけで2億儲かってるからなぁ
税金払いたくないからICOへのと海外の土地買ったわ
ビットコインはやろそうってしてるのは日本人じゃないのは留意しておいたほうがいい。
外国の土地なんてのは大量にもってても水もでないのが普通だからな。
世界中の貨幣がインフレーションしてる。価値があがりつづけるのは腐らないもの。古代から腐らないのは金か土地。
なんとかマネーっていうのはしらない。在日朝鮮人がはやらそうとしてるみたいだけど、そんなのパソコンがこわれれば終わり、紙切未満だよ。
データがありませんでパーだわな
>>17
バーカ、単なる投機だ!
そもそも売りたいときに売れない信用力の無い通貨もどきに意味はない。
暴落寸前だ!軽く1/10になる!
手数料が格安の投機の仕組みだけ整えてやったら、本来価値がないはずのものが異常に価値を持ってしまった
それだけの話でしょ
ビットコインにするより日本円をタンス貯金してるほうがリスク少なそう
貿易赤字でドル紙幣は紙くずになるって言われて数十年
この手の主張は、迷信や与太話の類でしかない
だな
たとえ通貨の信任が揺らいでも、ドルより先に他の貨幣が紙屑になると120%の自信を持って断言できるわ
リーマンの時も支那の財政出動に助けられたし。
>>34
バカか?
リーマンショックの時に国際分散投資などリスクヘッジにならないと明確にはっきりしただろ、ドアホ!
全ての金融資産は大暴落する!
プラザ合意レベルは覚悟しないとな。
外貨建て国債は発行している時点で、外貨獲得能力に乏しい(=返済不能になるリスクが高い)ということだ。
fxやるなら外貨じゃなくて円を買った方がいい。
スイスフランショック
ロシアルーブルショック
イギリスEU離脱ポンド高
ユーロ移民排斥政党躍進ユーロ高
だが米ドルショックは今の所は起きていない
トランプ大統領で米ドル高、米国株高は好材料だし
もしも米ドルショック起きたらリーマンどころじゃない
中国ロシアが起こそうとしたら世界戦争が起きるレベル
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コメント
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コメント (6)
>中国政府が我慢の限界を超え、膨大に蓄積したドル建て資産の一部を売り始めたら、どうなるだろうか
とっくに売り始めててドル持ちを日本に抜かれたのに何言いってんだこいつ
コールドスリープでしょ
第三次世界大戦やろ
仮に日米vs中朝だとしたら普通の神経してたら元売りドル円買いになる
中国経済崩壊は絶対に避けたいと思うのがEUやろ日本もだけど
今までの世界大戦なら問題なかったけどWW3は恐らくテログループが動いてWW2までは空気だった国も動く
例えばインドやブラジルな
こいつらがどっちにつくか、ロシアがどっちにつくか読めないで
で、どっちにしろ世界経済の主軸国家同士の戦争になるから今のバランス保てないで
ビットコインとかハードフォーク施行されると既存のものは大暴落やろ
暗号通貨が市民権を得るにはあと10年必要
原油が使いきれないことがわかって、ドル&原油本位制の片方が崩れたんだよね。新しいシステムにするにしても代わりが見つからないからなんとか今のままやるしかないんだけどね。
中国がアメリカ国債大量に買ってくれればいいけど、期待薄。
米中戦争になったら10億人単位で人が死んで、世界中貧乏になるし、不幸になる。
どうすりゃいいのか
意外と勉強になったよ。ドルショックはおもしろいね。