トヨタ前代未聞の労使交渉、「変われない社員」への警告

10月9日、トヨタ自動車で「秋季」労使交渉が開かれた。1969年に年間ボーナス(一時金)の労使交渉を導入してからこれまで、延長戦に突入したことは一度もない。異常事態である。
ふたを開ければ満額回答で、冬季の一時金を、基準内賃金の3.5カ月、2018年冬季比16%増の128万円にすると決めた。日経ビジネスは半年間にわたる延長戦の内実を取材。満額回答に至る裏側で、トヨタの人事制度がガラガラと音を立てて変わろうとしていた。
春の交渉では、労使のかみ合わなさがあらわになった。13年ぶりに3月13日の集中回答日まで決着がずれ込み、結局、一時金について年間協定が結べなかった。「夏季分のみ」という会社提案を組合がのみ、結論を先延ばしにした格好だ。
きっかけは、その1週間前だった──。
3月6日に開かれた第3回の労使協議会は、異様な雰囲気に包まれていた。「今回ほどものすごく距離感を感じたことはない。こんなにかみ合っていないのか。組合、会社ともに生きるか死ぬかの状況が分かっていないのではないか?」。緊迫感のなさに対して、豊田章男社長がこう一喝したからだ。
組合側からの「モチベーションが低い」などの意見を聞いての発言だが、重要なのはそのメッセージが、非組合員である会社側の幹部社員にも向けられた点にある。
労使交渉関係者は次のように証言する。「社長は、若手が多い組合側よりも、ベテランを含むマネジメント層に危機感を持っていたようだ」
豊田社長の発言を受けて急きょ、部長などの幹部側が集まった。危機感の不足を議論し共有するのに1週間を要した。これが、会社回答が集中日までずれ込んだ理由の一つだった。
10月9日、労使交渉を終えた後の説明会で、河合満副社長はこう述べた。「労使が『共通の基盤』に立てていなかった。春のみの回答というのは異例だったが、労使が共通の基盤に立つための苦渋の決断だった。今回の(労使での)やり取りの中で、労使それぞれが変わりつつあるのかを丁寧に確認した」
豊田章男社長や河合副社長が実際に現場をアポイントなしで訪れ、現場の実態を確認。そのうえで、トヨタの原点である「カイゼン」や「創意くふう」に改めて取り組んだ。5月には60%だった社員の参加率は9月には90%まで上昇したという。「全員が変われるという期待が持てた。労使で100年に1度の大変革期を必ず越えられる点を確認し、回答は満額とした」(河合副社長)
豊田社長が危機感をあらわにし、トヨタが頭を悩ませているのは、「変わろうとしない」社員の存在だった。
■トヨタ労組「機能していない人がたくさんいるのでは」
事実、河合副社長も「取り組みはまだまだ道半ば。マネジメントも含め、変わりきれていない人も少なくとも存在する」と報道陣に述べ、トヨタ自動車労働組合の西野勝義執行委員長も労使交渉の場で「職場の中には、まだまだ意識が変わりきれていなかったり、行動に移せていないメンバーがいる」と会社側に伝えた。
この問題に対応するため、トヨタ労使は、春季交渉からの延長戦の中で、現場の意識の確認とは別に、評価制度の見直しに着手していた。
労使交渉の関係者などへの取材によると、トヨタにはいまだ、年次による昇格枠が設定されている。総合職に当たる「事技職」では、40歳手前で課長、40代後半で部長というのが出世コースで、このコースから外れると挽回はほぼ不可能とされる。労使交渉では、組合側から「機能していない人がたくさんいるのではないか」「組織に対して貢献が足りない人もいるのではないか」という率直な意見が出た。
関係者は語る。「リーマン・ショックまでは拡大路線が続き、働いていなくても職場の中で隠れていられた。最近はそうはいかず、中高年の『働かない層』が目立ち始めた」
秋の労使交渉後に報道陣の取材に応じたトヨタ自動車総務・人事本部の桑田正規副本部長は、日経ビジネスの「年功序列をどう変えていくのか」との質問に対して「これまでは『何歳でこの資格に上がれる』という仕組みがあった」と認め、こう続けた。
「その仕組みが、現状を反映していない場合もあった。例えば、業務職では、ある程度の年齢にならないと上がれなかったが、その期間が長すぎた。明らかに時代に合っていないものは見直していきたい。それ以外(の職種)でも、できるだけ早めにいろんな経験をさせたい。大きく(年功序列の仕組みを)撤廃するということではなく、多少、幅を広げていきたいと思っている」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50896520R11C19A0000000/
http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1571127496/
企業が強欲すぎるだけ
こういう働かない中高年が年功序列の高い給料貰ってると若手中堅のモチベが下がる
成長することを止めた40~50代は相応の待遇にすべき
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少しは辛苦をを味わえ
半導体産業もな。日米貿易摩擦のとき自動車産業のために潰された。
パレートの法則があるんだし
大体日本で一番大きく金のある企業にいたら大抵ぬるま湯気分になって当然だわ
>組合側から「機能していない人がたくさんいるのではないか」「組織に対して貢献が足りない人もいるのではないか」という率直な意見が出た。
組合からこの発言が出る会社すげぇな
>>28
経営者目線の社畜たちw
洗脳されると労働者であることを忘れて意識だけは経営者になるw
実態は社畜w
年功序列とか残してるから30年も経済が停滞して中国に抜かれるんだよ
そうなりゃトヨタも淘汰されていくんだしそりゃ焦る
EVでは力不足な重量車とかのニッチな市場でも開拓していくしかないな
>危機感の不足を議論し共有するのに1週間を要した。
危機感なんか微塵も無い、と読めるんだこれが
トップシェア企業はどこもそうだけど
ダメ社員なんて速攻で解雇すべきだろ
全てに対してイビリ倒すのがトヨタ方式
泥水のように働いたんだから、クビを切る前にその未払金を払ってくれ。
インパールと一緒だな
散々使い潰して屍築き上げて自分達は生き残るみたいな感じ
悪いことにしておけば儲かる株主が悪いのか
暇ならマキタみたいな充電式電動工具を作るメーカーを設立してほしい。
この分野は開発の余地がかなりあるだろ。
技術だけは多少あるけど、企業風土が昭和、発想が昭和。
もう気落ち悪いくらい陰湿なイメージだね。
何をやっても無駄だと思う。いったん解体するしかないよ。
ITは欧米が押さえ、EVは人件費の安い国で大量生産出来るしな
焦る気持ちは十分伝わるよw
日経すごい上がってる。
株やってれば、サラリーマンなんてやらなくても
余裕で食っていけるだろうに。
トヨタなんか使えない中高年でも年収700万くらい払ってる
まさしく歩く不良債権
トヨタの器量の良さがわかるわ
こちとら勤続18年で年収420万円だったんだぞ? ボーナス2.5ヶ月×2を含めてさ。例の名前を変えたところだ。
すぐ整理終わるでしょ
不法投棄するなら殺処分でいい
あんなプライドが高くてトヨタ脳に染まってる社畜を野に放たれても迷惑なんで
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コメント
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コメント (19)
もう全社員を非正規にすりゃぁエエやん
正社員で釣って途中で切るのが最高に美味しいから企業側はやめられへんのや・・・
ただの無能社員ならそう言えるだろうが、都合の良い、変われないという言葉を武器に色々やらかしている企業もあるからねぇ
昭和昭和言っている奴が昭和の実態を知らない説
コカインスキャンダルのラグビー部をまず潰せよ
普通の社員的にはいい迷惑だよ、企業スポーツは。名前を売りたきゃスポンサーすればいいだけ。保持する必要ない
そもそも「40代で全く何も出来ない社員」というのはいない。それまで20年間その会社で働いてきたのだから。
ライン工20年やってようが1年働いたやつとたいしてかわらんぞ
自分が有能とでも思ってんのかねw
サムソンみたいな会社にでもすりゃあいいってのかね?
若いうちにいいように使われて歳取ったらお払い箱とか企業にとって都合が良いだけで働く側にはデメリットしかないじゃん
老害クビ切れとか言ってる奴は将来自分がどうなるか想像もつかんのかな
大した自信だこと
EVが誰でも作れるみたいなこと言ってるアホの多いこと
バッテリーやモーターは作れてもシャシーは一朝一夕じゃねーぞ
いうて中国が割りとええ感じの車作り始めてるからなあ・・・合弁会社やらを通じてそれなりの技術蓄積は出来たと見るべきやろ。
トヨタやサムスンレベルの企業になりゃ歳とってポイされても天下り先の下請け山ほどあるやろ。
わいS○ARPの下請けで開発職してたけど、毎年50過ぎのオッサンが中途採用で入ってきてたで。
こっちはいくら頑張っても昇進しないのに、いきなり課長として入社してきて上司面されるから腹立ったわ。
それでも一応ノウハウや人脈はそこそこ持っててただの無能ではなかったし、技術者に取ったら割とそういう制度も悪くないんじゃないかな?
技術職の不要なオッサンて、歳相応の出世が嫌でいつまでも若手みたいに現場で手を動かしてたい人達だし。
会社内うろうろ見て徘徊してるじじいがようけおる
富士通とはえらい違いだ
トヨタはもう投資先にならない
もっと儲かる会社がいくらでもある
現場に立ち会って、実情を知らない限り、社長が正しいのか、職員が正しいのか、不明だけど
あのトヨタでさえ余裕がないのか。
内部留保は過去最大だと思うけどね。
組合が機能していないことがよく分かる。
これでは、組合主体の政党の支持が減り、ひいては自民独裁に歯止めがかからないのは仕方ない。
労組をクレーマーや強請り集りと勘違いしとらんか?
経営者にとって美味しくない要求をするなら代わりの何かを差し出さなればならない。
交渉とはそういうもんやで。
トヨタは勝ち残ってきた組織だから、そこで勝つ経験をした社員は多いと思うし、うらやましい。
引き分けに安住せず、積極的に勝ちに行って欲しい。