「過剰品質だから売れない」は、日本企業の思い込み。実質的に低品質だから売れない。
何が障害となっているのか。競争戦略論などを専攻し、日本の経営論壇をリードしている淺羽茂・早稲田大学ビジネススクール教授に問題点を聞いた。
――何が日本企業のグローバル化を妨げているのでしょうか。
淺羽:最大の障害は、日本企業の思い込みにあると見ています。その思い込みとは、「世界一厳しい消費者を持つ日本の市場で売れれば、海外でも売れる」「日本企業の技術力は海外に比べて高い」「日本の活路はやはりモノ作りにある」といったものです。
これらが事実として当てはまる企業はあるでしょう。ですが、依然として大勢かというと違う。少なくない企業にとっては今や過信になっているのではないかと思います。新年を迎えるに当たって、自社がこうした思い込みに陥っていないかどうかを検討してみては
いかがでしょうか。
これは私がよく使う例なのですが、日本のゼネコンは、超高層建築向けに耐震性の高い高強度コンクリートを競って開発してきました。
その品質や強度はまさに世界最高と言ってもいいレベルにあるそうです。
ただし、国内では1990年代初頭にバブルがはじけて、それ以降は景気が悪化し、高層建築が建設されない時期が続きました。
そのため、せっかく開発した高強度コンクリートを使う機会もほとんどありませんでした。
一方で、海外では中国の上海やアラブ首長国連邦(UAE)のドバイなどで、超高層ビルがどんどん建設された。これらの建設工事は、高強度コンクリートを適用する格好の対象でしたが、実際には全く採用されませんでした。
――それはなぜだったのでしょうか。
淺羽:高強度コンクリートが所定の品質を発揮するためには、厳選された材料を絶妙な配合で混ぜるなど、精緻な施工管理が必要だったことが一因です。そうした管理をできる人材や必要な材料は海外ではなかなか調達できなかった。
それゆえ上海やドバイの超高層ビルは、性能では高強度コンクリートには劣るけれども、調達しやすい材料でもっと簡単に配合できるコンクリートで建てられました。
■「過剰品質だから売れない」は思い込み
淺羽:この事例について解釈としてよく指摘されるのは、日本企業の製品が過剰品質になっているということです。品質が過剰で高いから海外で売れない、と。
ですが、そうした指摘は的確ではないと思います。この事例のキーポイントは、上海やドバイの超高層ビルの市場では何が評価されるかという点です。
評価されるのは、材料の調達のしやすさや作りやすさといった点。これも品質の要素だと言えます。こう考えると、日本の高強度コンクリートは過剰品質ではなく、非常に低品質だった。低品質で、なおかつ価格が高いから売れなかったのだと見るべきなのです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20131213/257058/
写真=淺羽 茂(あさば・しげる)氏

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淺羽:ポイントは、これからの世界戦略や成長戦略を日本起点で考えるのではなく、日本の外、しかも最貧国から考える。これは従来とは異なる見方で、今までのビジネスのやり方を変えた非常に参考になる具体例だと思います。
先に挙げたGEにしても、ファーストリテイリングにしても、恐らく内部ではすごい抵抗があったと思います。それをトップが全部せき止めて、新しい取り組みを実践したわけです。
その結果、GEの場合は中国でポータブル超音波診断装置やインドで心電計といった製品が開発されて、米国などでも売れるようになった。ですが、繰り返しになりますが、GEにとって最も意味があったのは、開発した製品の成功ではなく、発想を転換できたことです。
――GEという米国企業にとってガラパゴスである米国から脱却したというのが重要なポイントというわけですね。
淺羽:そうです。リバースイノベーションの「リバース」という言葉は、製品や技術開発の流れを逆転させるという意味ですが、その裏にあるより大事なことは、やはり見方、発想を変えるということなのです。
(終わり)
安かろう悪かろうで充分
てことか
>要約
>安かろう悪かろうで充分
>てことか
うん
てか、マジで金ない奴が多いんよ
日本人は、ドン底で金ない奴らの気持ちがわからなくなったてこと
金がないから安いのしか買えないのは当然として、その貧乏人のささやかな気持ちに応える製品が必要なんだが、それがわからないんだな
日本人が捨てたガラクタを修理しながら使ってる奴らがいっぱいおる
金のある人間が金のかかる教育を受けて金を稼げるポストについているのだから仕方がない。
こういうと、貧乏人でも努力すればーとかトンチンカンな返しをするやつがいるが、そういう話じゃないんだよね
>金のある人間が金のかかる教育を受けて金を稼げるポストについているのだから仕方がない。
>こういうと、貧乏人でも努力すればーとかトンチンカンな返しをするやつがいるが、そういう話じゃないんだよね
いやいや、金と教育は当然として、人脈がないんだろな
社内で派閥作って這い上がって終わりましたみたいな
その先に見えてるものが無いんでは
んなこたーない
他所の国の安かろう悪かろうはもっと酷い
今までは円高だから、他所の国の高いものが安く手に入っていただけ
明後日の方向に品質が過剰なだけだしね。
モノづくりは今日は現実退避の文脈で用いられすぎ。
そういう意味では日本人は確かに劣化したよ。
ガラパゴスの指摘ではよく言われる話。
これはその通りだと思う ローカライゼーションに限らず客を決めて その客に提案するメリットを決めて をやってなくて今までの惰性、自分の属する社会階層、自分の属する国 自社にとって作り易い「社内で衝突のすくない商品作り」
日本国内でも非正規雇用向け市場は無視されているし
電機は太陽電池は化学の有機薄膜に譲って、自分はインバーターに集中したほうがメガソーラーが安くできて普及も進むのに 太陽電池もインバーターも取ろうとしてコストダウンと普及を妨害しているし
造船は 浮体原子力の 70倍もの浮体を必要とする高コストの浮体風力を推進して発電コストの安い方法じゃなく 自分の会社の工事が増えるが 客にメリットがない高コスト不安定電力を 政治力で通そうとしているし
そんなものは輸出市場で勝てるわけもない
どういう客に どういうメリットを提案して売るのかコンセプト固めるのは商品企画の イロハのイのはずだがやっているようにみえない
——
客の喜ぶものを作ろう 客のニーズに応えよう
権力者のまちがいが 誰にもいさめられないで通ってしまう
>>日本国内でも非正規雇用向け市場は無視されているし
その辺は高卒工員でも年収600万円以上の給料をザラに出してるような大企業だと、非正規雇用の購買力に合わせた単価の安い廉価な商品は採算が合わないからやらないんだろうけどね
まあだから途上国の市場でサムスンや中国企業と価格競争でガチの殴り合いするような
安い商品を売って商売しようとは、日本企業はあんまり思わないんだろうけど
>>要は、現地のニーズや要望を組み込んで考えていない「高品質」なんてのはただの自己満足ですよ、ってことだね。
>>ガラパゴスの指摘ではよく言われる話。
今時は最貧国でもない限り途上国(サハラ砂漠やモンゴルの大草原)でも携帯電話使うのは当たり前ってのを、日本人が聞くと普通は「えっ?」と驚く「何で水や食料も満足に無い途上国で携帯電話が当たり前になってんの?」とそういうことからして、日本人が海外の現地ニーズをつかめていないことの象徴だと言われたりするよね
田舎のジジババには大人気なんだよね
中国製で二層式あるけど嫌なんだってさ
全自動使ってたけどマイコン壊れて二層式に戻したよ
割高だったけどそれが最後の三洋製品になってしまった
その上、
福島原発事故で、企業イメージは最悪。
大企業の経営陣はとうに気付いてる
低品質低コスト路線では人件費が高い日本企業は勝負できない
それは違うな
現地法人作ったり、買収したりしても、撤退ってケース多い
格安で放出して、中華が買って、利益出したりしてる
先に手出してるのに、後からヤられるのは、もうアホでしょ
安全高品質を金で買えるなら、安い物だろう
逆に考えれば、ドバイの富豪達は安全より、見栄を優先したと
それは「品質問題」などではなく、「安全・危機管理意識」の問題っすね
安全を買うってのは金持ってる人の考えでしかないんだよなぁ
>いやしかし、命は金では買えない
その辺が日本人の思考の限界
貧乏な国では命がバーゲンセール
乞食が沢山のお恵みをもらうために、赤ん坊のレンタルしてるんよ
余計な機能付けすぎで耐久性が無くなってるし。
基本性能だけの白物買おうとすると日本でも中韓製しか選択肢が
無かったり。
つい数年前・・・
中国には巨大市場があるw
投資のバスに乗り遅れるな!
つ反日暴動
結局乗り遅れた方が幸せだったよなwwwwww
流石日経 一歩斜め上を行く一流経済評論www
地震国の日本だからこそ開発されたものであって
それをガラパゴスとか言われてもその通りだよとしか・・・
だいたいセメントなんて輸出するようなもんじゃないし
Androidスマホのシェアだって日本製は全く太刀打ち出来てないし
ガラパゴスとかじゃなくて単に品質で負けたとしか考えられない
品質の高いものが売れるってわけじゃないだろ。
車は今も安定的に売れてるので、エレクトロニクスの話ってことになる。
この分野では、過剰品質じゃなくて過剰付加価値だから売れないんでは
グローバルではダンピング競争だからな
真似できない付加価値がないと人件費の安い国に負ける
コンプライアンスというなの妖怪だろ
バカがこれを支配体制維持のために使った
パナやシャープみてみろ
反対した奴つまり先見のあった奴ほど悲惨な目にあってる
日本は企業が巨大化すると利益を守るために、海外には通用せず
自縄自縛になりかねない法整備を国に働きかけるからなw
新しい企業は芽を出した傍から刈り続け、
古い企業がその新しい企業をを囲い込むまでバッシングを続ける
で変化を始めようとすると自分達がやったネガティブキャンペーンが効いていて
変化を始められる様になってからもなかなか進まない
ベンツも低価格帯に手を出したしね
モデルチェンジのたびにでかくなる自動車や高額だとボタンがやたらに増えるAV機器を見ればわかる
。
単純な製品は申し分ないのにCPUがあると全ての通信ポートをうめるべく徹底的に蛇足する
海外でも、ボタンの多い家電やクルマの機能は日本らしいってバカにされる対象
デザイン性もいまいちだし、使いにくいって話だよね
もう価格競争では新興国のメーカーに太刀打ちできないから
付加価値つけて売るしかないと思ってるんだよ
BDレコーダーなんか要らない
そしてそれを保護する為にダビング10とかいう酷いルールまで作る
普通に考えればこれくらいの容量になってくると
HDDデータの複製が一番簡便でコストパフォーマンスもいいのに
それくらい日本メーカーと産業界はアホ
そうそう、DOCOMOと言いカスラックと言い普及より先に課金課金で目先の儲けに走り失敗しているよな。
Androidとかitunsはお試しとかフリーも多いしな。
iVDRってのがあるけど、広まってないよ。
買いたい奴が買えばいいだけ
職人は自分が楽しむためにものづくりをやるのであって
売りたいために作るわけじゃないんだよ
消費者のニーズなんぞ気にしてたら、もはや職人ではない
そしてそれは日本の職人文化を否定することになる
世界で日本が注目されるのは職人文化があるからだということを忘れるな
これが一番大事だと思うわ、金儲けを目的にするか、自分の思う理想を
作るのを目的にするか、結果として残るのは後者の場合が多い。
金儲けは副産物くらいの姿勢が一番いいんじゃないかな
今頃グローバル化なんて言ってるとこには無理な話さ
賢いとこは為替に左右されない高付加価値な物持ってるし、
枯れた技術で製造組み立てする物なんかは現地生産にとっくに振り終えてる
日本メーカー
メーカーに返送して技術者が二週間かけて解析調査
詫び状と修理報告書を提出
中国メーカー
「パブの電源を抜いて、また挿して下さい」
昔のヤマハは中国だとでも言いたいのかw
パブ?
しかし解析調査しないと、次の製品でも同じバグを積むことになる…
今はいいかもしれないが将来的な競争に勝てなくなる
データの積み上げは大事
雛壇芸人とかスパロボ的大集合とかコンテンツ関連でも同じような流れになる
これを避ける方法は簡単で
あれもこれもと盛り込んだ「幕の内弁当」をやめると言うことに尽きるんだが今の日本企業の八方美人体質では無理だよなあ
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コメント
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コメント (9)
うちの会社にもコンプライアンスマンがおりますわ
それと過剰なディレーティング信奉者。
本当に技術があるならコストに見合った性能になるよう設計すべきなのに
すべての製品に高品質を求めるから、コスト競争に負ける。
その人の身の丈に合った家電を進めるべきだな
頑張れ営業マンwww
おっさんがたいしてやることないから、品質アップと言う名の無駄で非合理的なシステムにして仕事してるフリをする(あと上からとやかく言われるのを防ぐためでもある)からそういうことになるのよ。
ガラパゴスはその狭い島のなかでは最高に最適化されて生き残っている。
つまり日本企業がだめなのは国民がダメだから。
形式に凝り固まった腐った大企業とやらがまかり通るのは
日本人が腐った大企業が大好きだからだよ。
無駄な機能にあふれた商品だってもう20年はやってる。
大企業社内の都合や気の迷いだけでは説明が付かないよ。
本文※も斜めな意見ばかりだが、品質が低いから売れない訳でも、過剰品質だから売れない訳でも無いよ。
そもそも消費者の方を見ていないから売れないだけ。
車がどうとか言っている※あるけど、車メーカーはちゃんと消費者の方を見ているから売れているし、いろいろある新機能(鍵をポケットから出さなくてもボタンを押すだけでドアの開け閉め、エンジンが掛けられる。カメラで周囲が見える等)も好評な物が多い。
家電等他のメーカーの新機能はそもそも「うん、それが出来るからなんなの?」っていう誰も得をしない、誰も求めていない機能だからそもそも別に欲しくない。
家電で顧客のニーズを上手く具現化したのは近年ではアップル(というかジョブス)で、いわゆるスマホも「気軽に使えるパソコンのような携帯が欲しい」という元々あったニーズに一番上手く答えたから売れた。
液晶解像度もそれまでメーカーは「これ以上綺麗にしても別に消費者は求めていないだろう」と思っていたようだが、実際にアップルが液晶に拘り解像度を上げたら人気になった。
他の後追いメーカーはそもそも何故iphoneが売れたのか理解もできずにただ形を真似ているだけ。
消費者が求める機能なら過剰でマイナスになる訳は無く、いわゆるプロ仕様のような多少操作の難しい、インターフェースの取っ付き難い初心者お断りな物でも、多少値段が高い物でも売れる。
売れないのは高品質低品質関係なく、そもそも誰も求めていないモノだからだ。
使う人の意見を聞けば良いだけだと思うけど。車は運転するのは男性が多いけど、白物家電はやっぱり女性が多いからそっちに欲しいもの要らないものを聞けばいい。
電車にパナの防水機能付きのテレビの広告あったけど、誰が買うんだ?
それなら最低限の機能で安価な40型テレビでも作ったほうが売れるんじゃないの?
海外の価格競争にも対抗できるような普及版をもっと作った方がいいと思う。
オリンパスペンみたぃなのが好き;
品質の方向性があってれば
いいものが高く売れる